my back page

「my back page」という映画を見た(お家で)。松山ケンイチの演ずるすみからすみまでアホでしょーもない男が引き起こす、おそらく1970年前後にはある程度リアルであったであろうしょーもない話が、延延と2時間もつづく。しょーもなければしょーもないほど、ラストが引き立つ。否、むしろすべては最後の数分にささげられており、そのことのためにこの映画は撮られたんだろうなとおもう。そういうことって、珍しくないことで、例えば詩でも、ある一句が降って来る。その一言を深く広く適切にいうために、あとの言葉を配置するといった具合である。
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ところで、そのみごとなラストシーンをやってのけたのは、妻夫木聡である。彼はいいなあ。そのシーンで妻は相当泣いたようである。僕は泣かなかったけど、それは共感できる。かの『セイジ―陸の魚』
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もDVDレンタルになっていて、妻は早速みたけど、わからん、ことにぼくが「モーレツに泣いた」のがわからんと言ってたけど。誤解ないように言っておくと妻が映画を見る目がないというのではない。ぼくがレンタルして見てる映画はほとんど妻のチョイスで、くだらん恋愛は嫌いで、相当いいもの借りてきてくれます。ぼくはそういう選択眼がないからね。『悪人』の妻夫木くんもよかった。
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学生紛争って何だったのか、当事者の話を何人かから聞いたこともあるけど、折に触れて思う。