2011-01-01から1年間の記事一覧

教育と悪、そして理想

教育は、正しいことを言わねばならない。それがなすべき仕事であり、限界でもある。 正しいことは悪を作る。禁酒法がマフィアを生み出し、正しかったはずの戦争賠償がナチス台頭の温床になるということは、実例としてはズレているであろうか。 教育は正しく…

息子の外泊

小学校6年生の息子が、夜になっても帰って来ず、外泊して朝帰りをした、という話ではない。そういうことが起こるにはあと3年くらいはかかるかな。 寝袋で寝たいと言い出した。で、庭に紐を張ってブルーシートをかけてテントのような状態にし、その下で寝袋に…

「はやぶさ」の人格性と非人格性

「はやぶさ」がもって帰った石が見れるので行きたいという息子の声で、妻子が松江の展示を見に行った。そこで上映されていたドキュメンタリー映像によって、妻が「はやぶさ」にハマった。 そうして、私も見に行った。さらに、ちょうど上映中の映画を、今度は…

西島秀俊と原田真二

西嶋秀俊に参ってしまった。ホの字と言ってもいいくらいだ。改めてぼくは男好きだなあと思う。好きな女優さんと言っても名前が出ないが、男優さんと言えば何人かの名前がすぐさま出てくる。ドラマなんか見る時は明らかに男優さんで選んでいる。その、男好き…

『戦場でワルツを』を見て

戦争はいけない。幼少期からそう思っていた。こわいからだ。戦場に立つことを想像するとこわくて仕方がない。逃げたくなる。死んだふりをしていたら勘弁してもらえないだろうかなどと思う。戦場の実情を知らない子どものころから恐ろしかったわけだが、多少…

人形と人間

妻の友だちからベッドが届いた。手作りのごついもの。子どもたちは先を争って寝たがる。 熱も冷めた頃、末の娘がベッドの隣の下を指して、ここに布団を敷いて寝てくれと言う。 「とうさん、この下で寝てクッションになって。」そういう意図。さもありなん寝…

読書まつりに思う

境港市読書活動推進大会が「読書まつり」として行われた。いくつかの催しの中で、一箱古本市にぼくも段ボール一箱もって参加した。 「言い値」は売り手がつける値段、「付け値」は買い手がつける値段だそうだが、基本的に付け値で売った。相手につけさせて、…

没落嗜好

「負け組」という言葉の賞味期限が早くも切れたようで、よかった。その言葉とその発想の貧しさに辟易していたので。それなのに蒸し返すように私は負け組なんだろうなと言ってみる。まるで、ブームがとっくに終わったのに「ランバダランバダ」といってニヤニ…

えほんによせてー「バーバパパたびにでる」

子どもたちも大好きなえほん、「バーバパパ」シリーズ。フランス語で「わた菓子」をも意味するらしく、子どもが好きなはずですね。「わた菓子」のみならず「わた」も子どもは大好きで、わた摘みをしたあと子どもたちは、かならずそのわたを手に駆け出してお…

光陰矢のごとし

「光陰矢のごとし」というのは時間が早く過ぎ去ることを矢にたとえたものだというのは言うまでもないが、その矢がどう飛んでいるのか。 目の前をビュンと横切って去っていくと思っていたが、そうではなくて、ある時気づいたのは、その矢は自分を突きさして飛…

がんばらない

書くことを確保しようと始めたブログが、ちっとも書けてない。アイディアは浮かんでも書くにいたらない。書き始めたけど何カ月もたっちゃう。場合によっては1年以上も。以下も、そのたぐい。被災地をめぐる報道に居心地が悪い思いをし続けている。 被災状況…

ボール作るか

これ何だ? 息子が縫った野球ボールです。 小1か幼稚園年長組の時買ったグローブが最近やっと活躍しだした小6息子のことですから、決して上手くはない。乳幼児期に身近にボールがあることは大切だなあと思わせてくれます。ま、与えなかった親の責任ですけど…

えほんによせて―『ねないこだれだ』

ねないこだれだ (いやだいやだの絵本)作者: せなけいこ出版社/メーカー: 福音館書店発売日: 1969/11/20メディア: ハードカバー購入: 8人 クリック: 227回この商品を含むブログ (199件) を見る「とけいがなりますボンボンボン こんなよなかにおきているのはだ…

えほんによせて―『ちいさなうさこちゃん』

ちいさなうさこちゃん (ブルーナの絵本)作者: ディックブルーナ,Dick Bruna,石井桃子出版社/メーカー: 福音館書店発売日: 1964/06/01メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 125回この商品を含むブログ (85件) を見るこのうさぎのキャラクターの名前は? ミッ…

山陰的霊性

境港という名の語源はいくつもあるであろうが、黄泉ヶ浜(弓ヶ浜)の先にある境ということで、黄泉の国との境という説があるようだ。これはおもしろい。 生者の国と死者の国との境、生と死のあわい、陸と海、海上と水底、たそがれ等々、境とは、異なったもの…

命とは破天荒

景色が広々とするほど、今年の雪で多くの木々が折れ、裂けた。 大きな枝があたかも首の皮一枚でつながって横たわっている姿を見ると、痛々しくて枝を早く切ってしまわないとかわいそうなどと思いがちである。 小じんまりした生命観にもとづいて「命を大切に…

父離れ記念日?

あとから考えると、あのときが父離れの第一歩だったと思うんぢゃないかなあああ、というような小さなやりとりがあった。小学3年生ともなると、女の子めいてくるものだ。娘に、髪が短い方が似合うということを私はよくいうのだが今日もそういったら、「雫(自…

エコかジャイアンか

なれない料理をすることがある。いや、料理と呼べるようなものではない。土曜日や日曜日の朝、前日に焼いた肉の脂が残っているフライパンで、普段は生で食べているような野菜がふにゃっとなったものを入れたり、腐りそうなものをなんでもぶち込んで炒めるだ…

ハレの日の大雪

正月は今でも「ハレ」の日だろうか。正月も日常生活の延長となった。仕事もし、消費もしカレーやフライドチキンを食べ、コンビニにも行く。 年神であれ何であれ、聖なるものを感じるためには、行為をやめること。生活の雑事を振り払って、閑を過ごさねばなら…

真に与えるもの

クリスマスとか言つて 夢だとかなんとかいふ粉飾をした サンタとかいふ太ツ腹に 欲しいものもらつたり お正月とか言つて お年玉とかなんとか 欲しいものもらつたり 露骨にお金もらつたりして どれだって消費のまつり 欲しいものが手に入るのは 何よりうれし…