2012-01-01から1年間の記事一覧

大晦日問答

「とうさん自殺したら地獄に行く?」「んー、行くかもねえ」「自殺したら浄土行けんだ?」「んー、浄土に行けるのは信心を得た人だ。信心のある人は多分自殺はしない。」「お経にはね、十回でも念仏した人は浄土に行くって書いてある。」でもそのあと読んで…

祖母の死に際し、とりとめもなく。

父方の祖母が12月27日に亡くなり、新潟に赴いた。106歳であった。なんとなく最近気になっていた。こないだあった時が百を越えていたから、今は105か106くらいだろうと思っていた矢先だった。 かくしゃくとした祖母であり、私が幼いころはなんとはなくこわい…

死にゆく体の知恵

メリシャカというイベントにアジカンの後藤氏と釈徹宗氏の対談があるというので、はるばる京都まで行った。始まる前久々に釈先生と話した。彼は宗教学者であり僧侶でもあるが、NPOでグループホームを運営しており、人をみとる経験も日常の様だ。そんな人から…

玉露の余韻

京都先斗町にある茶香房長竹というところで、お茶を飲んだ。息子が中国に行って以来お茶にハマっており、買ってきたお茶がなくなったらしく、お茶を求めに入ったのだった。 世界三大紅茶の一つ、ウバも御馳走になった。いやあ、あんな紅茶飲んだことない。渋…

徳永進の舌鋒

境港市主催で「こころと食のフェスタ」というものが行われた。(http://www.city.sakaiminato.lg.jp/upload/user/00006454-1431.pdf) そこでの徳永進先生の話がおもしろかった。鳥取市内でホスピスのある野の花診療所(http://homepage3.nifty.com/nonohana…

子どもの言葉(37)ー無辺光

夕食時、昨日本堂の電気がつけっぱなしだったとか阿弥陀さんの光だと思ってよしとしようだとか阿弥陀様の光は電気と違って電気はその部屋しか照らさないとかなんとかいう会話に息子が入って、阿弥陀さんの光はすべての世界を照らすと言ったので、小生が「陰…

「読んではいけない」新井満の般若心経

息子が図書館で、般若心経と禅と日蓮の本を借りてきた。さっそく般若心経を、哲学的でおもしろいと言いつつ読破していたので微笑ましく思っていた。ところがその新井満の「自由訳」とやらの般若心経をみて自由訳とは訳ではないということがわかった。そうで…

赤目

朝っぱらから長女に「そんな目で見んで」といきなり。「気持ちわるい」などと言われて最近の5年生は非道いこというなあと、いぢける間もなく、目玉を替えるそぶりをしながら次々目つきをかえて、「こんな目ならどう? こんな目は?」などと言って、笑わせた…

水辺の芸術祭でKenYokoyama

松江にken yokoyamaが来るというので、馳せ参じた。水辺の芸術祭というイベントで、美術館近辺の宍道湖沿いの遊歩道のようなスペースにステージが立っていた。念願の、家族揃って野外ライブなのであーる。夕日が湖面にあたって、ヌシでも出て来そうなほど美…

my back page

「my back page」という映画を見た(お家で)。松山ケンイチの演ずるすみからすみまでアホでしょーもない男が引き起こす、おそらく1970年前後にはある程度リアルであったであろうしょーもない話が、延延と2時間もつづく。しょーもなければしょーもないほど、…

子どもの言葉(36)関心・知識・感覚

息子のことをよく書くせいか、ファンとまではいかないまでも、彼のことを気にしてくださる人がいるようなので、近況をお伝えしましょう。 この夏休みは海外デビューで、韓国と中国に行ってました。この1年ほどかなあ、エジプトにハマっていたのが中国によっ…

死相

長女が私をからかおうと、デジカメの写真を見せに来た。僕の顔の鼻の穴を大きく引き伸ばして笑わせるつもりなのか、でもぼくはあんまり見たくないものを見たと思いつつ、ズームがきいている箇所をずらしてみた。すると、目元にフォーカスされた。そこでわっ…

脱「がんばれ」

オリムピックには感動したなあ。なんで「なでしこ」はあんなに感動するんだろう。負けてさえ、後味もほんとによくて、ウル目にもなるし。対比的に男子サッカーの後味の悪いこと。腹立つばかり。 ところで、がんばれニッポン。これはよくわかる。その同じ「が…

臨在

お盆の法要で、初めに「三奉請」があげられた。 奉請(ぶじょう)弥陀如来入道場(にゅうどうじょう)散華楽(さんげらく) 奉請釈迦如来入道場散華楽 奉請十方如来入道場散華楽 隣に座っていた小3娘に、「阿弥陀さん、本堂に入って来てくださいって言ってる…

「いじめ」は何が問題か

また「いじめ問題」が話題になっているようであるが、この10年来の「いじめ問題」の問題の所在は、「いじめ」という言葉である。いじめるという動詞が「いじめ」という名詞になった時――僕は「気づき」という言葉同様の気持ち悪さを感じたが――連呼されるよう…

数にものを言わせる?

子どもの日ってことで、映画館に行った。で、どう思います? 「スーパーヒーロー大戦」って映画。仮面ライダー×スーパー戦隊。 [rakuten:booxstore:10880384:image] 近年、仮面ライダーの映画では、全ライダーが集まるようである。いや、近年ぢゃないか。僕…

子どもの言葉(35)形なき物の形を見、声なきものの声を聞く

「お浄土って形がないんぢゃないか。」 きのう小学校を卒業した息子が唐突に呟く。 「この形があると不便というものがある。形がないとそれがない。」 子どもの言葉、子どもの問いと題して、いくつも息子の言葉をひろってきた。彼がまだ1年生の頃の、「石は…

伊勢谷友介「セイジ」を観て

伊勢谷友介監督の「セイジ」が封切りになったので、早速妻と行こうと話していたら、なんと鳥取のような田舎では上映しておらず、それどころか全国的にもそうそうどこででも上映しているわけではなく、上映できるような劇場はこの辺にはないと思われ、すると…

白の重層

鳥取砂丘に行った。鳥取市は今年雪が多いらしく、街中も雪に埋もれている。砂丘も雪だ。 「お先まっしろだあ」と笑って駆け出す息子。大変いい。お先まっ白って。未来はわかるものではない、つまりお先は真っ暗なのだ。しかし未来は決まっていないということ…

アジカン復活

「アジカン復活だね」と妻が言った。ぼくはうなづいた。 なんとテレビにアジアン・カンフー・ジェネレーションの後藤と秋元康が対談をしていた。対談というより並談といえるような奇妙な話の風景がうつしだされていた。「マーチングバンド」という曲の演奏も…

闇あたたか

暗がりはどうしてあんなにやはらかいんだらう。 三沢厚彦 ANIMALS '11 in Yonagoに行つてきた。でもぼくはむしろ、豊嶋秀樹(gmprojects)による空間構成の方が気になつてしまつたのかもしれない。 一部屋は、暗室のやうに黒い幕黒い床に覆はれ、そこにあ…

眺める発想・身を置く発想

両極端にならないようにバランスが大切。ごもっともでお行儀のいい意見。生ぬるい言説。 対立するものは、バランスをとるのでない。それはシーソーイメージ。離れてるから対立する。対象化してるから両ながら見てる。正論を裏付けつつ生き行こうとするなら、…