2010-01-01から1年間の記事一覧

今年のこどもたち

わが家の今年の子どもたち、蛇ブーム。それをお伝えしようと思い立った晦日。ところが、雪が降った。朝遅めに起きた私の耳には子どもが外ではしゃぐ声、屋根に上がろうとしている息子の尻、一面の雪。 朝食に、屋根から降りるのは前からだからいいけど、落ち…

恩と陰

たくさんの小学生と話す機会を得て、彼らが楽な仕事がしたいと考えていることを知った。小学生のみならず、これが本音である大人も多いのではなかろうか。私も、楽はつまらんと思えるようになったのは20歳を優に越えた時期だ。楽とは体を使わないこと。体…

年中行事? 宗教?

秋まつりがあちこちの神社で催される時季。 秋に限らず、さまざまな祭が地域の年中行事として行われている。 その地域に住んでいる人の生活に密着した「自然」なことなので、「信教の自由」を理由に参加を拒否しようものなら、「これだから宗教やってる人は…

アジカンのライヴ後の耳鳴りの中で

この度の「マジックディスク」は駄作だ。ライブを見てその感慨が確かになった。マジックディスクアーティスト: ASIAN KUNG-FU GENERATION,アジアン・カンフー・ジェネレーション出版社/メーカー: KRE発売日: 2010/06/23メディア: CD クリック: 23回この商品…

相撲の聖性

先日、港神社であった小学生の相撲大会で思わず熱い声援を送って楽しんだ。 相撲はかつて神事であった。神事とは聖域に関わるということである。聖域とは神々が降り立つ場所である。そういう場所で神々に奉納するのが相撲であったのであろう。こう言うと、「…

想像郷・山陰

アスファルトに地面が固められても、ひとは土着的な霊魂観、死生観を捨てるわけではない。土着的なもの、風土、歴史、神話等が豊かに残っているのが山陰である。いや、「残っている」のではなく、今も生きているのであろう。生かそうとしている人々もいる。 …

民族宗教の旬

墓のむかいに住んでいる。お盆にはお墓にあたたかな灯がともる。日本の土着的な霊魂観、死生観の発露である。古くからの歴史、神話、風習や風土が豊かに残っているのが山陰であるから、土着的なものの浸透具合が今も強いのであろう。 お盆という時期に「民族…

子どもの言葉(34)風呂問答

「ねえ、うち浄土に行ける? 地獄怖いもん」前回のブログの言葉に先立つこと数カ月、上の娘が言った。彼女は地獄を恐れているということは、2009.4.9のブログにもかいたことがあるが、時々娘はそういうことを漏らすように聞いてくる。今日は風呂での会話。 「…

子どもの問い(33)死ぬ時と浄土

小三娘が普通にたずねてくる。 「死ぬ時ってどういう気持ち」 「やな気持ちしないの」病気とか事故とかは苦しいかもね。「そうぢゃない時って?」歳をとって自然に死んでいく。「しづくそれがいいな」 「お浄土ってどんなところ」「お花畑ある?」「行きたい…

キヨシアリラン

カラオケに行った。ぼくは、字が出るものだから、歌詞が気になる。すっかり詩を書いてないので、そろそろ詩人の「はしくれ」とさえ言えなくなってきた感がある。自分を棚上げするわけではないが、Jポップの歌詞はたいていげんなりして、文句ばっか言ってるけ…

子どもの言葉(32)―よいことをするとは?

「ミサンガしてたのに願いがかなわない」と末の娘。その願いとは「お菓子の家に行くこと」。ぢゃあ、「いいことしたら?」と長男。「しづく、ひとついいことしたよ」と長女。「ほんとにいい人はいいことしたなんていわないだろ。自慢なんてしないだろう」と…

メメント・モリ放送

境港に引っ越してきたばかりの頃、辟易したことがあった。 早朝であるというのにスピーカーからの音が割れんばかりの音量で放送がなる。内容はほぼ聞き取れない。起こされた不快感いっぱいの体で、くりかえされる放送に耳を傾ける。 と、「A班の○川○男さん…

悪行封じを誓わせる羽根、どう思う?

「黄色い羽根」をつけて子どもたちが帰ってきた。それ何? と聞くと、悪いことをしませんという羽根だとのこと。たちどころに違和感を覚えた。 赤い羽根は小さいころからおなじみで、馴染みだからというだけでなく、地域社会の中でなかば強制であるにしても…

子どもの言葉(31)脅しとは

すぐチクる小学生のこと食卓での話題に上がる。 「先生に言うよ」とかすぐ言うのは、ほんとに言いたいというよりも、おどしだ、と長男。そして続けて言う。先生に言うとか、蛇でおどすとか、自分が怖がってるから脅しをするんだ。真実を言うと、臆病者なんだ…

師匠

6月20日、ブログの更新をせうとネットをつないで見ると、「普化」という人からコメントがきてゐる。それを見た瞬間、何!と大声をあげたため、同じ部屋にゐた娘どもはおどろいてとび跳ねた。 そこには師匠辻村公一の「遷化」が告げられてゐた。 本を読んだり…

歌コミュニケーション

境港市で「みんなで歌おう思い出の歌」というコンサートがある。ありきたりで喚起力のない名前だと思っていたら、その思いは嬉しく覆された。 老若男女、色々な合唱団が次々にステージに立って発表する。ところがこのコンサート、お客さんはただ聴くだけでな…

甘茶ショック

大同寺の花まつりで甘茶をご馳走になった。 口当たりはえぐいようで苦いようで、ちょっぴりクセがあるのだが、喉を通った直後から次第に甘さが湧き立ってきてしばらく後味に甘さが残る。この時間差が不思議だ。 蜂蜜でも入れたのか、なにで甘い味付けをして…

アラカワノザイショトコトバノカベ

荒川修作のプロフィールの(1936.7.6.-)のあとに、(-2010.5.19.)が加わった。死なないためにと言い続けたおばけのような彼について、語るのは難しい。素朴な「追悼」はアラカワを前に、萎える。語りたいことは、たくさんある―拙著にもアラカワへの言及ペー…

愛か本能か

ツバメの母親は子どもへの愛で口にえさをはこんであげます。 とかなんとか言うテレビのコメントに対して息子曰く、 「愛ぢゃなくて本能だろ」 あー、そういうこと言う歳になったんだなあ。5年生だもんなあ。 ただ、この愛と本能の問題、息子が代表する考え方…

口は災い福となす!?

口は災いのもとっていうけれど、ほんとそうだなあ。災いを恐れては何もできない。むしろがんがん災ってやるぜ。災い転じて福となすんだからね。こんなふうにうそぶく元気がないと、もう、黙っとこなんて思っちゃうねえ。

子どもの言葉(30)私の死

狐の死骸が野ざらしで、風化していくままになっているところがあるということは、以前書いたっけ? 公園に行く途中、そこを通ると娘が合掌している。 そして、兄がナマンダブもせずに通り過ぎていったことを、ぼくに告げ口のように話す。公園に向かおうとす…

リアルの境界・子どもの居場所

一番下の娘が、夜不意に泣きだした。 かわいそう。白い馬がかわいそう。 『スーホの白い馬』という絵本の、あるページを見てのことだった。そのページには、スーホという主人公の愛する白い馬が、とのさまの家来たちに一斉に弓の的になっているページであっ…

桜は「きれい」か!?

桜が「きれいだ」などというのは本当か。ほんとも何も、わざわざウソを言うわけがない。それはそうなのだが、「きれい」とだけ言って、あっちの桜がきれい、こっちの桜がきれいだなどと済ましているのは、私にとってはどうもおさまりが悪い。きれいと言うこ…

長年の夢

日曜日のお昼前、息子が嬉々として散歩から帰って来るなり 「とーさーん、長年の夢がかなった!」 縞蛇捕獲! 妻子はこれをみるなり口々に「かわいいいいいい!!」だって。ぼくには「かわいい」とは思えないんだけどねえ。さぶくならないくらいにはなったけ…

子どもの言葉(29)植物と時間

最近科学史漫画にハマっていて、母親の『モモ』の読み聞かせをたのしんでいる息子の言葉。 植物も時間を感じるかもしれない。重力と時間が関係あるから。植物の1秒は人間には1日かも。ちょんぎると植物は「時間泥棒!」と思うかもしれない。

美しさーなんとサッカーの場合

メッシを筆頭に名選手ぞろいの、バルセロナというサッカーチームがある。そのチームが強いのは言うまでもないが、見るものを嘆息させる。長いパスも短いパスも見事に通る。ボールがついたら離れないボールキープ力、ドリブル。見ていてもとられる気がしない…

また病院へ

「三分間の死」から1年たち(09−2−16のブログ参照)、なんだかこの頃、変な感じ。どうも頭が悪い。 そこで、また神経内科を訪ねる。脳波をとる。その後の診察で、「脳が寝てる」とのこと。寝ないで踏ん張ってたつもりだったのに、寝ている脳波だらけだったよ…

クリスタルチルドレン

今年度のスマッシュヒットは<CRYSTAL CHILDREN>だ。去年からずっとアジアンカンフージェネレーションがヒットし続けてるので、久々のヒット。でも、あんまりスマッシュヒットという形容はふさわしくない曲ですね。 昨年、幼稚園バスの中で園児が歌っていて…

しゃれはやめなしゃれ

言葉遊びが、わが家でははびこっている。岸田衿子の言葉遊びの絵本「よんくん ようかん よくにて たべた」とか、大ウケである。 秋ごろの話。ラフランスがうまかったらしい。娘3「おフランス、また食べたいなあ」、息子「ラ・フランスだろ」、娘1「フラン…

山陰の春

立春に、「寒」極まるってことはよくあることだ。「暦の上では」っていうヤツで、まだまだ空気は冷たく、雪さえ降ったりする。 凍てつくような空気だけれど、そこを通り抜ける日射しが暖かい、そんな山陰らしからぬ日和がおとづれだす。 「山陰らしさ」など…