山へぱんを買いに行こう;「コウボパン 小さじいち」というお店

             

さわやかな秋の一日、大山にある気合いの入ったパン屋さんへ行って、ランチもいただきました。あきらかに、食べてしまってから気づいてあわてて撮ったというのが丸出しの写真ですが、それでもおいしそうでしょ?

天然酵母の力が10日間をかけてパンを膨らますらしく、まさにスローフード。もっと早く、一分一秒でも早く、というような時間は自然界にはなく、自然には時間がかかるもの。自然の時間の流れはゆっくり、といった方がフツーで「わかりやすい」かな。自然においてはそれぞれの物事に固有な時間が伴っている。というよりむしろ、固有な時間でできている。つまり物とは質やペースの違う時間の塊だ、ってことですね。
インスタントラーメンをありがたがるようなやくざな意識は人間ならではのもの。そういう意識は、節度を持ってその対象を選ぶなんてことはなく、蔓延するように見えます。早く言葉が話せるように、早く英語を、3歳から塾で算数と国語の勉強して毎日宿題があって、親は漢字が早く書けるようになったことを喜び・・・そんな姿を見るにつけて、インスタントラーメン意識と同質のものを感じてしまうのです。
たくあんなどの保存食に保存料が使われることのおかしさに気付いている人が多ければ、それらはこれほど蔓延しないでしょう。
レーズンが大山を目の前にしながらぷくぷく泡を出しています。夏の大山、ぼくらの定番虫取スポットの前に新しくできた、雑誌に出てきそうな建物を見て、お店かなっておもっていましたが、こんな山であんな気合いの入った、静かで野心的な店をするとは。どーぞ、山へぱんを買いに言ってみてください。日曜日はやっていないようです。