子どもの言葉(36)関心・知識・感覚

息子のことをよく書くせいか、ファンとまではいかないまでも、彼のことを気にしてくださる人がいるようなので、近況をお伝えしましょう。
この夏休みは海外デビューで、韓国と中国に行ってました。この1年ほどかなあ、エジプトにハマっていたのが中国によってちょっと熱が冷めたようで、むしろ中国への関心はもっと以前からあったので、再燃した感があります。中国の少数民族を調べたり、西域仏教史の本なんかを読んだりしています。オックスフォードに行くとうそぶいて毎朝のんでいた紅茶が、帰国後から数種類の中国茶に代わり、おかげで毎日御相伴にあずかっています。外国語の学校に行って、いくつかの言葉を身につけてから、考古学の勉強をした方がいいんぢゃないかと言いだし、ギムナジウムに関心がうつっているようです。
先日も散歩をしながら「こないだ父さん、ギリシャラテン語ヘブライ語なんかを勉強できるって言ってたでしょ。」などと問われて「うん。ギムナジウムならそれが・・・」と言いかけたら、「ちょっと静かに。」と、制止される。何かと思ったら、「ああ。今ハチがその木をかじる音がしたのに。ほらここ見て。かじったあとがあるでしょ。ハチは木をかじって唾液と混ぜて巣を作るんだ。」だって。え?そんな音聞こえるの?である。ぼんやりしてたら聞こえないだろうし、単に聴力がよくても聞こえるわけではなかろう。知識が感性に降り立つが故の感覚といえるであろう。