月の宿りが

きのうの月の話を幼稚園児にしようとして、「昨日の園からでる時、lいいものを見た。なーんだ」とたずねると、すぐに「月」と答が返ってきました。そして昨日の月を、半数ほどの園児が見ている。家の窓から、二階から、中には風呂から見たなどというおつな小僧までいて。徳利がほしくなりますね。そして、月をつかみたいとかいう声も上がる。さらに、水たまりの中にも月があるよ、という声。応えたかったけど、それは面白いからいつか話そうと切り上げて、寒月の俳句を紹介しました。
           

お月さまってどんなあじ?

お月さまってどんなあじ?

月がみずたまりに、露に、宿るという事態は、どこまでも深い事柄が掘り出せる芋づる。でも、下手をすると掘り出すどころか、つまらないイメージにとどまってしまう。そんなふうに感じます。絵本でも、水面に映る月がオチになる話は少なくないでしょう。たとえば「つきのぼうや」「お月さまってどんなあじ?」。両者共に好きな本ですが、例のイメージに関しては今ひとつ。後者は最終頁にあるそれを、省いて読みます。その完結させ方のほうが話が全体として良くなると思われるからです。
それにしても子どものナマな感受性とするどい観察力には驚かされるばかりです。