塩風呂

このところ入浴すると、体の温まり方が違う。きっと、ある種の入浴剤が入ってるからだと思われる。それは、塩。どんな曰く付きの塩かというと、「世界の最古の岩塩」。そのパッケージには「この岩塩には 六億年の時間が 封印されている・・・ そう想うとなんだか ワクワクしてくる」といういかにも僕が弱そうな、あるいは僕も口走りそうなタイプの、コピーがついている。だってほんと「ワクワク」しちゃうもん。
二つのことが連想される。
その一、死海の塩。
生活の木という、何やさんと言ったらいいのだろう、お店がある。結婚出産を経て、この國の贈答の習慣には閉口すること屡々だった。お祝いをもらったら半分ぐらいは返すということからはじまって、その形式も内容も実に形骸化したものに思えてならない。機械的なやりとりというか、心を込めるのには不向きな形式というか。ほしくもないタオルなんかを物理的な反射のように送って徒労以外の何の意味があるのか。そして、大事なのはそのやりとりするという習慣であって、形式であるから、変わったことをやるのはよくない。「普通」が大事で、あんまり工夫などしなくてよい。形式が大事というところにはよく強要される無思考なあり方である。思考すると形式に変容が加えられるからである。タイミング的に言うと、出産後などは、寝てなきゃいけないはずの産婦がお祝い返しのために買い物に奔走するなんて、まことによろしくない。
そんな「封建的」な習慣には反発のスイッチが自然に入ってしまい、いろいろ工夫した。寄付をしてお返し代わりにしたり、フェアトレードの商品をリーフレットと一緒に付けてお渡ししたり、絵本を送ったり等々。その一つで、いっときこの「生活の木」の商品にお世話になったのであった。
んで、思い出したのは、そこにあって気になっていた「死海の塩」。これをお風呂に入れたらどんなお湯になるんだろうなあ。どきどき。
http://www.treeoflife.co.jp/