pico la manoで出会った言葉


双子の娘がお気に入りの美容院は米子のpico la mano(ピコラ・マノ)。シャンプーされてる時は恍惚といいたいような表情。みごとなカットに親の僕らもお気に入り。男の美容師さんのお店とは思えない、魅惑的でファンタジックな外観に内装。魔女になりたい娘が気に入りそうなセンスなのである。

美容師のお兄さんは、英国で修行をしていたというだけあって、話すことがちょっと深くておもしろい。そして仕事がはやい。

たとえば、こんな話。若い時はいろいろなものをゴテゴテやって、飾りたてて、100パーセント以上のものをやろうとするのであるが、それに対して店長さん曰く、「120点は20点になる」。

その室内の壁に書かれているフレーズにうならされた。そして心の中で拍手喝采した。
Art is Mute When Money Talks
金がもの言う世界で芸術は息づくことはできないということであろう。
ニューヨーク市中で若手のアーティストがすむ街に掲げられている看板らしい。ニューヨークには、自分の作品を札束積まれても売らないけど、気に入った人にはタダでもあげちゃうような気骨のあるアーティストがいくらもいるのだそうだ。そうこなくっちゃ。
「売れる」ために「魂を売る」人は枚挙にいとまがない世の中だから、たとえ貧乏でも魂だけは売らないという人物に出会えると本当にうれしいし、そういう人が少しでも増えてほしいと思う。そして、自分も多少でもそうありたいと思う。